Case Study

「ペットの占有者の責任」 

子供が、近所の人の飼っているプードル犬にかまれて怪我をしたので、飼い主に治療費などの請求をしたいという場合、飼い主が「この犬は人から預かったもので、自分は所有者ではない」とか、「この犬は人を噛むような犬ではないのでなんら責任を負わない」といった主張をして、全く誠意をみせないようなときには、どうしたらいいでしょうか。
被害者の立場では、動物の所有者が誰であるかを考えずに、現実に管理している人(占有者)に対して、被害の全額を請求できます。つまり、真の所有者よりも、実際に管理している人の方が犬を制御できるであろうという考えによるものです。
このような請求に対して、飼い主の側では、「この犬はおとなしい性質で、これまで人を噛んだ事はなかった」「鎖でつないでの散歩中に、子供の方が犬をからかって蹴飛ばしたので、犬が驚いて噛み付いた」などという事実があれば、「自分は相当な注意をしたので免責される」という主張をする事になります。
動物の保管者は、危険なものを管理しているということから、責任を重くされているわけですが、犬がグレートデンや土佐犬のような危険度が高い動物である場合には、飼い主が免責される事は期待できません。
また動物が一時的に逃げ出して、その間に他人に危害を加えた場合にも、保管者の占有関係を離れていないと見られる場合には、やはり責任を免れません。ワニが逃げだして、何ヶ月か後に人に噛み付いたなどという場合は微妙です。
最近では、犬や馬やそのほか爬虫類などのペットが事件や事故を起こすという危ういニュースが頻発しています。動物保管者(占有者)の責任は重いということを一度考えて下さい。